憧れの大型二輪免許を取得したい!費用、日数、取得条件、教習内容など徹底解剖

765大型二輪免許は排気量の制限がなくあらゆるバイクを運転することができるいわばライダーたちの憧れの免許です。スピードも
時速200キロを超えるモンスターバイクもあり高速道路やツーリング等の長距離移動は非常に楽で、趣味と実用を兼ねた免許と言えます。しかしながら、免許取得の条件や難易度は高く誰でも簡単に取得できる免許ではありません。
それは大きな車体を扱うための技能や精神面、そして大型バイクを乗っているという意識が必要だからです。
ここでは、大型二輪免許の特徴、費用、取得条件、教習内容について説明していきます。

大型二輪免許はMT車・AT車では排気量制限が違う

  • 総排気量400cc以上のバイクを運転する場合に必要
  • MT車免許は排気量無制限
  • AT車限定免許は排気量650cc以下まで(ビッグスクーター)

このようにMT車であればあらゆるバイクを運転することができますが、AT車限定免許の場合はMT車は運転できず、かつ650cc以上のバイクを扱う事はできないので、二重の縛りがあると考えられます。
もしAT車限定免許所持の方がMT車を運転した場合は「免許条件違反」となり罰則があります。
近年のビッグスクーターは非常にデザイン性が高く人気がありますが、いろいろと制限を受けるのでMT車を取得する方がお得かと思います。

取得可能な年齢は?

満18歳以上であれば取得可能です
※満18歳の誕生日の約1週間前から入校できる教習所もあります。(卒業検定時に18歳になっている必要があります)
たとえば17才の時点で指定自動車教習所に入所し、卒業検定を受けるときには誕生日を迎えて18才になっているのであれば“年令条件は満たされていること”になります。

料金と規定時限数、最短日数は?

大型二輪免許はMT車・AT車のどちらを取得するかで、学科講習時間、技能講習時間が大きく違ってきます。
またすでに保有している免許によっても違います。
1.教習所に通う場合(一般)、2.合宿、3.一発試験の費用と日数の比較になります。参考になればと思います。
※一般的な料金で、保証するものではありません。

取得免許/大型二輪免許MT

①自動車教習所に通う場合

  • 所持免許:普通二輪免許MT
  • 料金:約8万円~12万円(税抜)(京都や広島の教習所では5万円台(税抜)で取得できるところもあります)
  • 規定時限数:技能12時限、学科はなし
  • かかる日数:約6日間~10日間

一般的に10万円位で取得可能です。学科がないので卒業日数もかからず、一日2時限教習で1週間あれば取得可能だと思います。乗り越しを含めると延長されます。

  • 所持免許:普通免許
  • 料金:約14万円~19万円(税抜)
    (京都の教習所では10万円台(税抜)で取得可能です)
  • 規定時限数:技能31時限、学科1時限(第二段階)
  • かかる日数:約16日間~30日間

多くの教習所が16万円前後の料金設定をしています。二輪の技能をイチから学ぶため乗り越しや検定不合格に1度位なるかもしれません。そのため1ヶ月以上かかる方もいらっしゃいます。

  • 所持免許:なし、原付免許所持
  • 料金:約20万円~30万円(税抜)
    (京都の教習所では13万円台(税抜)で取得可能です)
  • 規定時限数:技能36時限、学科26時限
  • かかる日数:約18日間~40日間

免許が全くない状態ですと、技能はもちろん、法規等の学科を全て勉強する必要があります。一日に技能は2、3時限まで、学科は無制限ですが多くの方がに3時限の受講になります。土日祝日しか通えない社会人の方ですと2ヶ月以上かかる場合もあります。

②合宿免許の場合

  • 所持免許:普通二輪免許MT
  • 料金:約7万円~10万円(税抜)
  • 規定時限数:技能12時限、学科はなし
  • 最短日数:5泊6日

関東では8万円台で案内している教習所が多いです。6日間休みが取れるのであれば合宿で最短取得が可能です。

  • 所持免許:普通免許
  • 料金:約16万円~18万円(税抜)
  • 規定時限数:技能31時限、学科1時限(第二段階)
  • 最短日数:13泊14日

普通免許所持の合宿を受けている教習所が少ないです。料金も通学より高い場合が多く、あまり合宿の恩恵にないと思われます。

  • 所持免許:なし、原付免許所持
  • 料金:約25万円~33万円(税抜)
    (京都の教習所では13万円台(税抜)で取得可能です)
  • 規定時限数:技能36時限、学科26時限
  • 最短日数:15泊16日

通学より合宿の方が圧倒的に日にちが短縮されますが、約2週間の休みが必要です。また費用も非常に高いので、普通二輪免許取得後に改めて大型に挑戦した方がお得と言えます。
※シングルルームを利用する場合は1泊につき別途料金がかかることを頭に入れておきましょう。

③一発試験の場合

運転免許試験場で技能試験をダイレクトに受験する方法です。
俗に言う「一発試験」というもので、以下の費用のみで受講可能です。
・試験手数料:2,950円
・交付手数料:2,050円
・試験車使用料:1,550円
・※取得時講習:16,200円を(取得時講習を受けないと免許証を交付できません)
合計22,750円で受験可能でメリットは「一番安く、一番早い」です。ただし、試験は非常に難しく1発で合格できる方は非常に少ないです。練習を自己流ないし、練習場で技術を覚える必要があります。法規走行もしっかり覚えないと減点がかさみ検定中止になります。
また検定コース等も自分でリサーチしないといけません。安いという文句につられて一発試験にチャレンジするのは上手い投資話のようなもので、後で後悔する可能性もあるということです。腕に相当自信がある方のみ挑戦してみて下さい。

取得する上での身体条件は?

視力/両眼で0.7以上、かつ一眼で其々0.3以上。一眼が0.3に満たない場合は他眼の視野が左右150度以上で、0.7以上であること
他の条件(色彩識別、聴力、運動能力)についてはこちら
※過去に取消処分を受けた方は取消処分者講習を受講して、欠格期間を満了しからの入校になります。
※教習所によっては安全を第一に考え得るため身長が低い方は入校できない場合があります。事前に確認の上お申し込み下さい。

大型二輪免許取得までの流れと教習内容(指定自動車教習所)

大型二輪免許を取得するまでの流れとしては、「指定自動車教習所に入学・入校する」→「免許取得の前提条件となる適性検査(視力・聴力・運動能力検査など)を受ける」→「技能講習・学科講習を受ける」ただし技能講習・学科講習の場合は、所有する免許によって講習の免除があり、時間短縮があります。

普通二輪MT免許所持の方

・第1段階(技能5時限)
まずはバイクの取扱いです。車体が大きく重いのでバイクの引き起こしのコツと力の入れ方を学びます。外周、発進加速、停止、進路変更のタイミング、スラローム、一本橋などの課題走行で技術アップを目的に教習します。
普通二輪との違いは車体が大きい分曲線では身体が流されることです。大型二輪の持つパワーを制御し腰から下での体重移動と身体全体で操作する意識を持ち、バランスを取りながら走行する事がポイントです。

みきわめ(1段階の技術が身に付いているか確認)

・第2段階(技能7時限)
より実践的な教習で、道路状況に応じた法規走行を学びます。検定試験に合格するための教習です。
(見通しの悪い交差点の安全走行、8の字、一本橋、スラローム、クランク、S字、急制動、危険予測シミュレーターなど)
法規走行は安全に走行する上で非常に重要です。試験中に行わないと減点される項目で「後方確認」「30m手前でウィンカー操作」「サイドスタンドを立てる」など走行や操作技術とは違う運転のポイントです。
一本橋やスラロームがいくら上手でも法規走行をクリアしないと検定不合格になります。

みきわめ(2段階の技術が身に付いているか確認)

・卒業検定
課題走行と法規走行で合格基準に達しているかを試験します。特に法規走行は安全走行の動作をしっかりアピールし試験管に良い印象を与えましょう。恥ずかしがらずに少し大げさくらいがいいです。
持ち点100点満点で70点以上で合格です(減点方式)
すべてのプロセスにおいて問題がなく合格基準・前提条件を満たしていると認定されれば合格になり卒業証明書が交付されます。

誰しも一度は失敗する課題走行

以前からバイクに慣れている方でも以下の3つの項目は手こずるようです。ですので失敗したからと言って落ち込まないでどんどんトライしてください。

1本橋(直線狭路)

目標通過タイム10秒以上。幅30cm、長さ15mの縁石の直線コースを規定タイム以上で走行します
普通二輪ではふらつかずスムーズに行く人は多いですが、大型二輪に関してはそうはいきません。
大型二輪は重量があるため身体でしっかり支えないと、必ずふらつき落下します。
コツはニーグリップでしっかりタンクを挟む事、体幹を意識して走行することです。
ですので、体幹が衰える40代過ぎの方は失敗する傾向にあると言えます。
また縁石までのアプローチも重要で進入時に橋とバイクが一直線にならないと、斜めに進みすぐ縁石から落ちてしまします。タイムを意識するあまり走行だけに気に取られる方がいますが、真正面に乗れさえすれば、半分以上成功といえます。

急制動

時速40kmからブレーキをかけて、制動開始地点からブレーキをロックさせず11m以内(路面湿潤時14m)に停止します。
おおむね失敗する点は2つです。
①進入時に40キロに達していない。
加速が上手くいかない人は、メーターとパイロンの位置、二つを同時に意識しすぎる傾向にあります。
「11mを超えたら失格」するという意識が強すぎるためスピードを出せない人が多いです。
進入前の直線部分ではできれば43キロくらいまでスピードを上げ、開始地点でブレーキとエンブレを併用しましょう。
②上手く停止できない。
停止線を超えてしまう方は、ブレーキの掛け具合が曖昧でクラッチの切ってしまう傾向にあります。
進入時にどれくらいの力でブレーキ(前輪7;後輪3)をかけるのか何度も意識してトライしましょう。
またクラッチは完全に切らず、エンジンブレーキを利用して速度調整します。
急なブレーキによる身体の傾きはニーグリップで安定させます。安定することで怖がらず何度もトライできます。
前輪、後輪ブレーキとエンジンブレーキの3つの要素があります。

スラローム(連続進路転換)

スラロームはバイクの自由自在に扱う上で重要なスキルであり、万一の時の咄嗟の危険回避に役立つ操作です。
スラロームの技術を身につける事が大型二輪免許攻略のカギです。
単純にパイロンの間をすり抜ける走行は簡単ですが、よりリズミカルに走り抜けるには「アクセルのオン、オフ」の使い分けが重要です。スロットルを開けてオンにし車体を起こし、スロットルを閉じてオフにし車体を寝かします。
これを連続で行いますが、アクセルを回すのはゆっくりではなく、短めに「スパッ」と瞬時に行います。そうする事で車体の起きが簡単になります。またハンドルを持つ力は抜き、余分に回転させないようにし加速しないように注意しましょう。

免許申請の手続き

教習所卒業後は住所地「運転免許試験場」で適性検査をクリアすると大型二輪免許が当日に交付されます。

申請に必要な書類等

  • 卒業証明書(指定自動車教習所卒業日より1年間有効)
  • 本籍記載の住民票(発行6ヶ月以内)※マイナンバー記載の住民票は個人番号をマスキングします。
  • 本人確認書類(健康保険証、住民基本台帳、パスポート、特別永住証明書など)
  • 運転免許証(既に所持しているかた)
  • メガネ、補聴器、筆記用具
  • 免許交付手数料2,050円

適性検査

簡単な身体検査で視力、色彩識別、運動能力、聴力の検査があります。

普通二輪を持っていなくても大型二輪は取れるのか?

入校は可能ですが、教習を卒業まで続けられるかは「個人の力量」による割合が占めます。
まず大型二輪の教習車は普通二輪より非常に大きく重い事を理解する必要があります。
「でかい」という事は取扱いがそれだけ難しいということです。引き起こしには腰を入れるコツがありますが、バイクに慣れているならまだしも、初心者はこの引き起こし、取り回しだけでも時間がかかります。運転操作は基本的に普通二輪とは同じですが、車体が大きいためクラッチの切り易さ、ブレーキ加減、バランス調整などは全く異なりますし、普通二輪免許所持者でも感覚を掴むまでは転倒する方も沢山います。
従って、自動車免許しかない方がいきなり大型二輪を取ることは「得策ではない」と言えます。
初心者ゆえ以下の3点が懸念されます。
1.安全が確保されない、2.乗り越しが多くなる、3.日数と料金がかかる
技術は個人の力量によりますが「乗り越しによる日数延長」、「追加料金」は覚悟する必要があります。
また規定の時限数も普通車免許所持と普通二輪免許所持では大幅に違います。
普通免許所持の方は技能31時限の受講が必要で普通二輪免許所持より19時限も多く乗車します。
それだけ二輪の技術や安全意識を身につける必要があるということです。

ここで料金の比較をしてみましょう。

栃木県カーアカデミー那須高原、合宿の場合

取得免許/大型二輪MT免許
1.普通免許所持は171,800円(税込)
2.普通二輪免許所持は89,100円(税込)
普通二輪免許(所持免許なし)は95,040円(税込)
従って普通二輪免許取得して大型二輪免許を取る場合の合計は184,140円になります。
普通免許所持の方がいきなり大型二輪に挑戦した場合と、それほど差額はありません。

「料金に大差がなく」、「二輪の技能が身に付き」、「時限数も短縮」されるのであれば普通二輪免許取得→大型二輪にステップアップ教習する方がいいと思います。
まれに普通二輪歴が長く自分の癖がついている方は我流で教習してしまい、注意を受ける場合がありますが、それでも二輪に慣れている事の恩恵は十二分にあります。
指導員が大型二輪の教習は難しいと判断した場合は、普通二輪へ教習移行も可能ですので相談して見てください。

最短に安全に卒業するための心構え

大型二輪の教習は「精神」と「筋力」の二点がポイントです。

1.精神面について

大型バイクは加速力や機動力が普通車より高く、身体がむき出しなので教習も少し厳しい指導にならざるを得ません。
また万一転倒した時はその重量により大きなケガにつながりかねません。
いくら順調に教習が進んでもケガをしたら一時的に教習ストップになり、卒業日数が延長になります。
そうならないためにも指導員は「安全を重視する意味」で、時には厳しい口調で指導をする場合もあります。
逆に優しい指導では「安全を確保できない」「自分勝手な運転操作になる」という恐れがあります。
従って、教習生は事前に厳しい指導という事を頭に入れておき、それに耐えられる精神が必要になります。

2.筋力について

大型二輪の教習指導員をご覧になって下さい。ガッチリした体格の人が多い事がわかります。
あの大きなバイクを安全に乗りこなすために皆さん日々「筋トレ」をしているようです。
特に足腰の筋肉は重要で、実際教習を始めれば分かりますが、右へ左へ重心が流される曲線カーブやスラロームでは筋肉の重要性が感じられます。
また一本橋では体幹が重要で、背中から腰、内股にかけて筋肉がある人は橋から落ちない傾向にあります。
50代の人がよく失敗する原因としはこの「体幹の衰え」になります。
いずれにせよ現在市販の大型バイクは海外輸入ものが多く、非常にパワーと重量がありますので、それを自在に操るだけの体力と筋力が必要になります。
入校前に身体作りをしておくと、スムーズに教習を進む事ができるでしょう。

大型二輪を取り巻く環境

近年50代、60代の方に大型二輪免許が流行っています。
リターンライダーと呼ばれバイクから離れていた方が、生活が落ち着き再びバイクを楽しむようになってきています。
しかし、ペーパードライバーの方が大型二輪を運転するとどうなるでしょうか?
前述のように今の大型二輪車は非常に重いため扱いが難しいです。またパワーもスピードも10年前のバイクとは比べ物にならず排気量1000cc、1200ccクラスが沢山市販されています。免許があるからと行って勢いだけでバイクを購入する方もいますが、危険きわまりなく、実際に「中高年の死亡事故」の増加が取り沙汰されています。
年を経るごとにバイク性能は新しくなりますが、ご自身の身体機能は衰えるのを自覚する必要があります。自分は初心者というつもりで教習所で再練習するか、バイクメーカーが主催するライディングスクール等でもう一度安全運転を学ぶ必要があると思います。

まとめ

大型二輪免許は何でも運転できるバイク免許の花形ですが、その分技能教習では要求される事が多く苦労します。
安く、早く取得するためには普通二輪免許を先に取得し合宿免許を利用すると料金が抑えられ、日数も短縮できるのでお得です。免許取得は教習所利用、一発試験の2つがありますが一発試験の合格率は非常に低いため教習所利用がベストと言えるでしょう。
何はともあれ、全ては安全に運転できないと意味がありません。バイクの性能を活かすも殺すもあなたの技術と安全運転に対する心構え次第です。かつて運転免許試験場でしか取得できない「限定解除時代」の大型二輪免許所持者が全てのライダーから羨望の的で見られたように、この免許は選ばれた人しか手に入れる事ができません
。ちょっと厳しくてもくじけず「最高のバイク免許を手に入れるんだ」という意気込みで頑張ってください!