合宿免許が辛くて帰ってしまう前に

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合宿免許って未知の世界ですよね。
合宿生の卒業生のアンケートを見てみると、「2週間あっと言う間だった」「飯美味かった」「先生にまた会いたい!」なんて良い事を書いてくれる生徒さんも
いれば、「すげーきつかった」「帰りたい」「先生最悪」という悪い話があるのも事実で「楽しいと辛い」の二極化があるのが合宿免許です。
悪い話が出てくるという事は、やっぱり「辛い体験」をしてしまったからだと思いますが、
では合宿免許は実際、どういった点が「辛い」のか?その解決方法はあるのか?
既に合宿で入校している方、これから合宿を検討している方、両者とも参考になればと思いまとめてみました。

1.辛いと感じているどんな点

合宿で辛いと感じる方は「仲間や友達ができない」「運転が人より下手」「教官が怖い」という主に3つの心情が絡み合って、「もうダメだ~」「帰りたい~」という負のスパイラルに陥ってしまうようです。
具体的にどのような点が辛いと感じているのか、見て行きましょう。

仲間や友達ができない

このように感じる方の多くは、一人合宿参加で「周りに話しかけられない」「いつも一人ぼっち」で、必要以上に不安を覚えてしまいます。
合宿はグループ参加の方も多く、既にコミュニティーが出来上がっていて、一人だとなかなか輪に入っていけない状況があります。
特に学生の方は集団生活に慣れていないため、休み時間をどう過ごしていいか、他人とどう接していいか分からず非常にナーバスな気持ちになると思います。ましてや家でネットやSNSばかりやっている若者なら、「安住の地」自分の部屋に帰りたいとすぐ思ってしまうでしょう。
また宿泊所でも同様で、「他県の知らない人ばかりでとにかく緊張してしまう」、「狭い空間で息が詰まる」といった合宿生も中にはいます。
体育会系の部活をやっていれば、相部屋の乱雑さなんて当たり前で「タコ部屋」が普通で、それほど部屋の環境でつらいと思う事はないと思いますが、他人慣れしていない方は、環境が変化する事に非常に敏感で、その環境に慣れるのにとても時間がかかるようです。
そんな方によくよく話を聞いてみると「コミュ障」というキーワードが浮かび上がってきました。
こちらは「コミュ障」とは思いませんが、皆さん他人と話す事が苦手のようで「人と話すと顔が赤くなる」「周りに気を使い過ぎてしまう」方が多いように感じました。
技能教習はとてもスムーズで、技能修得も問題ないのですが、それ以外の休み時間や食事の時間、部屋で過ごす時間がとても辛いようです。

運転が人より下手

これは運転技術の不安になりますが、エンストしてしまう方がよく「運転が下手で辞めたい」と口にします。
エンストは普通AT車にはないので普通MT車の問題ですが、教習コースではなく「坂道発進」でよく出ます。「坂道発進」のポイントは半クラッチ操作になりますが、エンストする方はそれ以前にMT車の基本であるクラッチ操作を頭で理解しすぎる傾向にあります。
クラッチ操作は右手でハンドル、左手でシフトレバー、右足でアクセルペダル、左足でクラッチペダルの4つの動作を連携して行うので頭で理解しようと考えすぎると、手足がついていかなくなりエンストの原因となります。
実際、ここでMT車を難しいと感じてしまい、このままだと最短卒業できないと悩む方は多いようです。
他にもS時やクランク等の狭路や、車庫入れが難しいという声をよく耳にします。何度も乗り越しして技能オーバーしているうちに、他の方に遅れてしまいどんどん気持ちが沈んでしまって「合宿って辛い…」と悩んでしまう。MT車を選んだ方の悩みの多くがこのクラッチ操作にあります。

教官が怖い

古株の教官にしてみれば、「今の教官は優しすぎる」という感じらしいです。
多くの自動車学校はサービス業化を目指し教官は優しく丁寧な教習になったと思いますが、これは当たっているようであたってないです。
まだまだ「怒る教官」がいるのが現実です。
怒るというより「指導」なのかもしれませんが、教習生にとって「教官のひと言は非常の重たい」ものがありますよね。
合宿の場合、教官にとっては最短で卒業させる事が大きな目的なので、同じ所を何度もミスしたり、検定で何回も落ちると、言葉がかなりキツくなる事もあります。
悪い教官の例ですが、こんな感じです。

  • 初めて失敗する 「あ~やっぱり難しかったかな~」
  • 2回失敗する 「さっき言ったよね、ここでハンドル切ってね」
  • 3回失敗する 「あなた、何やってるの?」
  • 4回失敗する 「ハア…」

こんな感じで言われてたら、女性だったら泣いてしまうかもしれません。
まして普通車の場合、狭い空間に教官と二人切りになるわけですから、一度注意されると、気が動転してミスを誘発してしまいます。
合宿の場合は宿泊施設のキャパの問題があり、延泊した人がいると、次に入校予定の方の部屋がなくなってしまい、色々な面で問題が発生します。そのため教官は何としてでも最短で卒業してもらうために強い口調で指導してしまうのでしょう。教習生が出来ていない項目に判子を押して次のステップに進む事は絶対ありえないので、その1コマ目で何とか技能を修得してもらおうと教官も必死なわけです。
しかし教習生にとってはそんな自動車学校の都合は関係ないですから、やはり教官は教習生の目線で、丁寧に指導する必要があると思います。

2.辛いと思わないためには

辛いつらいと思っていても、教習がどんどん先に進むのが合宿免許です。
先に進めば修得する技能や覚えなくてはならない法令は、ますます増えて行きます。
通学は嫌なことがあったら、「今日は行きたくないな」と教習スケジュールを自分で調整できますが、合宿免許の場合は教習のカリキュラムが全て組んであるので、この1コマで「基本操作」、次の2コマ目で「坂道発進」、次の3コマ目が「みきわめ」と自分の意思にかかわらず教習が進みます。
ですので否応なしにも毎日教習があり、避けて通れないわけです。「つらい、辛い」と思っている事は非常に時間がもったいないですし、心が浪費される一方で何ら良い事はありません。
前述で辛い項目をまとめましたが、下記は辛いと思わないようにするための「ちょっとしたアドバイス」になります。

「仲間や友達ができない」と悲観しないようにするには

友達はできるに越した事はありませんが、合宿生活でそれほど重要な事でしょうか?
確かに、友達が出来て一緒に教習する事で得られるメリットは多いにありますが、一人だからと言って何も卒業できない理由は一切ないです。
前述で「コミュ障」の事を書きましたが、別に「コミュ障」でも教習自体に影響はないんです。
技能が思うようにいかず、途中で合宿を辞める人は中にはいますが、「コミュ障」だからといって卒業できない人は皆無です。
それに合宿免許参加の方は、グループ入校より断然一人参加の方が多いです。
しかも相部屋率は非常に高いので、皆さん他県の知らない人同士、自分だけが特別な存在ではありません。
「あの人も、この人もみんな初めて顔を合せたんだ」と思えば、少しは気が楽になりませんか!
あとは時間の問題です。
「約2週間も同じ部屋にいられない」と思いますが、実は辛いと感じるのは最初の1週間位、要は仮免取得までです。
1週間も過ぎれば、ほとんどの人は誰か一人とは友達になっています。友達は大げさかもしれませんが、友達とはいえない程度の話し相手を見つけているようです。向こうも一人、こっちも一人、そりゃ、お互い同じ境遇同士、ある程度は仲良くなるでしょう。
また逆に、踏ん切りがついて一人で黙々と教習を受ける方もいらっしゃいます。このような教習生は一人ぼっちでも全然教習には影響しないんだと分かった方だと思います。人間て面白いもので、一週間もすれば「友達を見つけるか」「割り切って一人になるか」いずれかに属する性質があるんですね。
それでも、どうしても他の人とコミュニケーション取るのが出来ないというのであれば、自動車学校側にきちんと打ち明けるようにするといいと思います。
教官がかけあってくれてグループの輪に入れたり、同じ趣味を持った教習生を見つけてくれたり、何らかの対応をしてくれます。教官は幅広年代の、沢山の教習生をみてきたので、ある意味心理学のプロです。あなたに合った合宿の過ごし方を教えてくれると思いますので、そこは甘えてどんどん助けてもらいましょう。
何だかんだ言って最後に頼れるのは教官です!

「運転が人より下手」と悩まないようにするには

初めから上手にできる人はいません。あと向き、不向きも関係しています。
従って、悩む必要はありません。
「運転が下手」と思っているあなたは、何と比べて下手だと思っているのでしょうか?
MT車のクラッチ操作ですか? 坂道発進ですか?いいえ、そこが問題ではありません。
教習の進み具合が他人と比べて遅いと思っているからではないでしょうか。
クラッチ操作で何時限も教習する人は実際いますし、その教習が2日、3日続いて延長する人もいます。
実際、そうなったらそうなったでいいじゃないですか!
ここで重要なのは、「他人と比べない事」です。
他の人がスムーズに行っても気にせず、「延長した分だけ上手くなる」と思う事です。
他の人はあなたより少しだけ運転に向いていただけで、運転が上手ということではないんです。
それに所内のコースは苦労したけど、第二段階、路上に出たらとても楽しかったという人は非常に多いです。
第一段階で苦労して沢山練習した分、路上に出てからはストレートで検定までいったという方を何度も見ています。
また逆もしかりで、2段階後半まで順調だったのに、卒業検定で3回も落ちたという人もいます。
結局のところ、教習はどこでどう失敗するか分からないのです。
だからちょっと人より長引いて延泊しても気にしないで、失敗した所を一生懸命練習する「前向きな姿勢」が大切です。
あえて、メンタル面のトレーニングをするとすれば「イメージトレーニング」は効果ありです。
順調にマニュアル車の操作を覚えた教習生に話を聞くと、多くの生徒が「教習前と寝る前に必ずイメトレをしていた」という応えが帰ってきます。
坂道発進だと「アクセル強め、サイドブレーキを引っぱりすぎないと」声に出してイメトレすると効果的だと思います。
また「頑張ったけどMT車はどうしても難しい」と悩んだら、AT車に変更することもアリです。
その場合は教官に相談してください。あなたの適性をしっかり見極めた上で、色々とアドバイスをしてくれるはずです。
たかが、車ですので気楽に行きましょう。辛いと感じたらAT車!こんな感じでどうですか!

「教官が怖い」と思わないために

合宿免許は安全に走行できる運転技術を短期間で修得するので、若干厳しい指導になることは頭に入れておく必要があります。
「短期間に安全に」という事がポイントです。通学で数ヶ月かけて技能を磨けば、安全に道路を走行することはそれほど難しくないと思いますが、合宿の場合はそうはいきません。短期間で仕上げる必要があります。
教習指導のプロといえども「短期間」と「安全」という相反する二つの事柄をまとめ卒業まで導くのは難しいと思います。
「難しい事を一生懸命に教えるから、厳しくなる」
「安全に最短で修得して欲しいから、厳しくなる」
「事故を起してしまったら、人生が終わってしまうと本当に理解してほしいから、厳しくなる」
「怒られた」と思ってもそれは「短期間で仕上がるため」と捉える事で、ポジティブな考えに変わるのではないでしょうか。
教官は何もあなたが憎くて指導しているわけではありませんので、必要以上にビクビクしないで大丈夫です。
全ては運転技術をしっかり短期間で身につけていただきたいと思う故の言葉です。
しかし、どうしても「合う、合わない」教官はいます。
別に特別なことではなく、あなたの周りにもそういう友達がいると思います。
そんな時は、受付や他の指導員、校長先生に「あの教官とは合いません」と話をしてください。
いきなり言うと自動車学校側もビックリすると思うので、どうして合わないか、何が嫌なのか、合わないと感じた経緯を説明するといいでしょう。
あなたにその教官が教習指導に当たらないように配慮してくれると思います。
ただし、一度や二度きつい言葉で言われても、そこは頑張りましょう!
前述のように最短で技能を修得するのが合宿免許の目的です。目的をはき違えては、短期間で運転技術は向上しません。
本当に「毎日教習が辛い」と思うのであれば、相談した方がいいです。
つらいつらいと思っていても教習はどんどん進み、何一つ良い事はありませんので、思い切って相談してください。

まとめ

辛いと感じる人は「コミュ障」「運転下手」「教官が怖い」の3タイプがありますが、それぞれ解決方法があります。
「コミュ障」なら、辛いのは一週間だけ、別に卒業できないわけじゃないからどうでもいいと思うこと。
「運転下手」なら、他人と比べても仕方がない、路上に出れば楽しい、「イメトレ」で上手くなるはずと思うこと。
「教官が怖い」なら、最短卒業を目指すため、事故ったらおしまいだからキツイんだと納得すること。
とにかく負の気持ちでは何をやっても上手くいきませんので、ポジティブシンキングが大切です。
「合宿免許なんて一生に一度」「旅の恥はかきすて」の気持ちで、どんどんトライして、合宿免許を乗り切りましょう。